これからの家計と銀行の関係はどう変化していく?

・金融資産残高は1504兆円

普段、私たちは自分たちが生活するためのお金のことを総称して『家計』と呼んでいます。しかし、金融業界における『家計』は、これとは少し意味が異なってきます。

個人や家庭が保有する資金のことを『家計』と呼ぶのです。
銀行では、家庭から『家計』を預金をしてもらうことによって、それを資金として企業に融資を行なっています。
融資された企業は、その融資資金で設備投資などを行なって業績を上げることに奮起する……そして利益が生まれ、銀行からの融資を返済します。返済されるお金には利息がついているので、お金は増えて戻ってきます。
こうして資金が循環していくのです。

最近では、株式や債券といった形で市場から資金調達する企業が増えています。
しかし、資金調達の中心はやはり銀行貸出です。

日本国内にある家計の金融資産残高は、2008年6月末で1504兆円になりました。
この数字は日本銀行が調査している『資金循環統計』で算出されたものとなります。

これらは、現金や預金、債券、投資信託、株式や出資金、保険や年金準備金などをまとめた金額です。

日本の家計が投資に向かわないのは、将来への不安が原因

家計の52%を占めているのは、現金・預金です。これは他の先進国と比較すると、とても高い水準と言えます。
代表的な先進国であるアメリカの場合、現金・預金が家計を占める割合は1割程度だと言われています。
その他の家計は、投資などに使われているようです。

この数値の占める大きさから、日本の銀行にとっては、個人貯蓄というものがとても大きな存在となっています。

しかし、日本の家計の現金・預金比率が高い理由は、あまりポジティブなものとは言えません。
高齢化や少子化が進んでいることから、「将来の日本は、今と同じ水準の年金制度や医療制度を維持できないのではないか」という不安を抱えている人が増えています。
「もしそうなってしまった時、自分の手元にお金がなく、生活が困窮してしまったら……」そうした不安から、預金をしているのです。

そのため、多くの投資会社が「貯蓄を投資しよう」と呼びかけているにも関わらず、日本の家計はなかなか投資されることはありません。
投資によってお金が増えるチャンスを得るよりも、確実なお金を持っておいて不安を解消したいという気持ちを多くの日本人が抱えているのです。
家計を資金として銀行が動いている以上、預金が減ることが必ずしも良いことなのかはわかりませんが、日本経済の停滞を示していることは確かです。

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